メニュー

あいさか小児科ブログ - あいさか小児科

〒529-1601 滋賀県蒲生郡日野町松尾2丁目88-7

予約専用ダイヤル tel:0748-53-8241

tel:0748-53-8139

お問い合わせ

あいさか小児科ブログ

新型コロナウイルス感染の症状があるが自宅での検査を希望される方へ

公開日:2022年09月04日(日)

最近、新型コロナウイルスの検査を自宅で行われる方、希望される方が増えてきました。また、滋賀が「検査キット配布・陽性者登録センター」の運用を開始されました。

 

抗原定性検査キットをお持ちの場合、

新型コロナであること(陽性)であることを、正しく判定するために以下のことを知っておく必要があります。

   感染が疑われるが、まだ症状がない段階(無症状の濃厚接触者など)

   発熱してそれほど時間がたっていない

これらの場合、検査で“陰性”が出ても、のちに陽性となる場合があります。

 

つまり、定性検査キットでは、症状が出てしばらくしてから(おおむね10時間くらい?)してから検査した方が正しい結果が得られるようです。

本院でも前日夜に発熱し検査したが陰性。翌日に受診され、上記のことを説明し再検査して陽性になったケースがかなりあります。逆に、無症状の段階で検査を行い陽性であった場合は、PCRで再検査しても陽性であることがほとんどです。

 

まとめると

検査キットの結果が陽性 → 新型コロナウイルス感染症と診断できる

   軽症で自宅療養が可能な場合は陽性者登録センターへ報告(下の記事を参考に)

   気になる症状がある場合は、医療機関へ連絡し受診

検査キットの結果が陰性 → 症状の有無・経過により、あとで陽性になることがある。

 

 

検査キットを持っていないが、自宅での検査を希望する場合

症状があるが、65歳以下で重症化のリスクがなく、市販薬などで自宅での療養が可能な方の場合は、ネット上から「検査キット配布・陽性者登録センター」に検査キットの配布を申し込むことで、キットが配送され自宅で検査ができます。

また、検査で陽性となった場合は、ネット上の陽性者登録フォームから報告を行うことで、医療機関の受診、再検査を行うことなく、自宅での療養が開始できることになりました。

 

 

検査キット配布・陽性者登録センターの詳細、操作方法につきましては

検査キット配布・陽性者登録センター問い合わせ窓口

TEL:0120-935-395

受付時間:9時から17時まで

新型コロナウイルスの濃厚接触者になったら

公開日:2022年08月13日(土)

濃厚接触者になったら

 

自宅待機

陽性者と最後に会った日から5日間は仕事も含め自宅待機してください。(例えば、1月19日に会われた場合は、19日を0と考え24日までとなります)

 

 

食料がないなどの理由で、どうしても外出が必要になる場合は、マスク・手指消毒などの感染対策を十分にとった上で、必要最小限で行ってください。

5日間が過ぎれば、職場や学校へも通常通りの感染対策をしたうえで復帰できます。

  2日目および3日目の抗原定性検査キットを用いた検査で陰性を確認した場合は、3日目から解除を可能する」となっています。(体外診断用医薬品、第1類医薬品と表示された検査キットに限る)

 

ただし、7日間は、次のとおり感染対策をお願いします。

1.検温など自身による健康状態の確認

2.高齢者や基礎疾患を有する者など感染した場合に重症化リスクの高い方との接触を避ける

3.高齢者・障害児者施設や医療機関への不要不急の訪問を避ける

4.マスクを着用し、感染リスクの高い場所の利用や会食等を避ける

 

毎日の健康観察

自宅待機中は、1日2回体温を測り、健康状態を確認してください。

発熱やせきなどの症状が出てきた場合は、かかりつけ医かお近くの診療所等に電話で受診の相談をしてください。

PCR検査を希望される場合(以下の2つの方法があります)

    滋賀県が行う郵送でのPCR検査キットを利用する

滋賀ネットから申し込み(無料ですが、結果判明まで時間がかかります)

新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触者に対する検査について|滋賀県ホームページ (shiga.lg.jp)

    医療機関を受診して検査を受ける。

(①に比べて結果が早く出ます。検査は無料ですが、診療費用がかかります)

 

 

健康観察中に何らかの症状が出てきた場合

65歳未満で重症化リスクがなく、市販薬などを利用して自宅での療養が可能な方は、滋賀県の「検査キット配布・陽性者登録センター」へ申し込むことで、抗原検査定性キットを無料で配布してもらうことができます。陽性の場合は、ネット上から陽性者登録を行い、医療機関を受診することなく自宅療養を開始することができます。

 

検査陽性者と生活を共にする家族や同居者が濃厚接触者となった場合の待機期間

症状があれば、その症状が出た日

症状がなければ、検査を受けた日

検査陽性者が発生し、住居内で感染対策を開始した日

のいずれか遅い方を0日目として、5日間(6日目解除)となります。

 

待機中に、別の家族が発症したり、検査で陽性となった場合は、改めてその人を上の基準にあてはめて、家族の待機期間が決まります(つまり待機期間が延びてしまうわけです)

また、検査陽性で無症状であった人が、発症(発熱、咳、咽頭痛など)した場合も、その発症日を0日と考えて、他の家族の待機期間が決まります(同じく待機期間が延びることになります)

新型コロナ感染症と診断されたら

公開日:2022年08月13日(土)

新型コロナと診断されたら

 

原則自宅で待機してください(9月7日から期間が短くなりました)

自宅待機の期間

     症状がある方 症状が出た日を0日目として7日間(7/20発症なら7/27まで)

  *ただし、症状軽快後72時間経過していることが必要です。

     症状がない方 検査日を0日目として7日間(7/20検査なら7/27まで)

  *5日目に抗原定性検査キットで陰性を確認したら、6日目から解除。

 

療養期間中に次のような条件のもとで、食料品の買い出しなど、

必要最小限の外出ができることになりました。

①最初から無症状、もしくは症状が改善して24時間経過した

②公共交通機関は使わない、必ずマスク着用するなど、自主的な感染予防を徹底する

 

 

診断時に自己申告が必要な方があります。(9月26日以降)

診断時に重症化のリスクが少ないと判断された場合、ご自身で「滋賀県新型コロナウイルス診断後申告窓口」へ申告を行ってください。

電話での申告はこちら 0120-935-897(9:00~17:00)

申告後に保健所からの連絡はありません。ご自身で療養期間などを確認し、自宅療養してください。療養証明書の発行はありません。(9月1日以降、保険の給付、休業の証明に療養証明書は必ずしも必要ではありません)

 

65歳以上、入院が必要な方、重症化リスクがあり、投薬・酸素投与が必要な方、妊婦の患者さんについては、いままで通り医療機関から保健所へ届け出を行います。

携帯のSMSや電話などで療養に関する連絡があります。

 

 

ご自身で濃厚接触者に該当する方へ連絡する

 どのような方が濃厚接触者になるかは、以下のページを参考にしてください。

新型コロナウイルス感染症患者の濃厚接触に関する案内について|滋賀県ホームページ (shiga.lg.jp)

  • 自宅療養中の注意点をまとめた資料も同じページにあります。

 

自宅療養中の健康観察について

医療機関から届出があった患者さんには、HER-SYS(ハーシス)()による健康観察を実施しています。自宅療養中の方はこのシステムを活用し、毎日の健康状態をスマホ等で簡単に報告することができますので、積極的にご活用ください。

)厚生労働省が開発した、新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理システムです。

ご利用方法等については

新型コロナウイルス感染症患者の自宅療養について|滋賀県ホームページ (shiga.lg.jp)

の健康観察についてを参照してください。

 

自宅療養で不安なことがあった場合

療養期間内において自宅療養されている方に体調悪化等がおきた場合は、滋賀県自宅療養者等支援センターまでご相談ください。毎日24時間、電話で相談を受け付けています。

滋賀県自宅療養者支援センター 電話 077-574-8560

 

療養の終了について

自宅療養期間が終了したら、特に症状がなければ再検査、療養終了の報告の必要はありません。

 

療養証明書の発行について(医療機関では発行しません)

My HER-SYSで新型コロナウイルス感染症の診断年月日を表示したものを証明書とすることが可能です。

新型コロナ診断後自己申告を利用され、自宅療養された場合の療養期間証明書の発行については、自宅療養者支援センター(TEL:077-574-8560)へお問い合わせください。

5~11歳の方お子さんに新型コロナワクチンを打つかどうか迷われている方へ。

公開日:2022年03月17日(木)

5~11歳のお子様に新型コロナワクチンを打つかどうか、迷われている保護者の方も多いと思います。

 

ここでは、発表されている事実をご紹介しつつ、私見も交えてワクチンを接種する・しないの判断の材料にしていただける記事を書きましたので、ご一読ください。

 

 

まず5~11歳の小児に使用できるワクチンは、ファイザー社製になります。

以下はワクチンの海外で5~11歳の小児へのワクチン投与治験で得られたデータです。(日本では同様の治験は行われていませんが、様々な検討からワクチンの効果に人種差は認められず、日本の小児にも同様の効果が期待できるとされています。)

 

 

効果については以下の通りです。

このワクチンを2回接種して1ヶ月経過してからコロナウイルスに対する中和抗体を測定すると、プラセボ(本物の薬と見分けがつかないが有効成分が入っていないもの)と比べて100倍以上の差を持って上昇が認められました。

これは他の年齢の抗体価の上昇と同じ程度でした。つまり、小児だからワクチンの効果が薄いということはなさそうです。

 

 

副反応について

発赤、腫脹、疼痛、発熱、疲労、頭痛、悪寒などが多く、他の年齢と比べて大きな差はありません。また、その程度も軽症から中等度のものがほとんどで、副反応による死亡の報告はありませんでした。

従来危惧されていた心筋炎・心膜炎の発生は、実際にコロナに罹患して合併する心筋炎・心膜炎の頻度よりも低く、発生したとしても、その程度は軽かったと報告されています。

 

 

これらをふまえて、小児科学会では

新型コロナワクチンを5~11歳の小児に接種する事について、以下のような提言を行っています。

 

5~11歳の健康な子どもへのワクチン接種は12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種と同様に意義があると考えています。

 

2歳未満(0~1歳)と基礎疾患のある小児患者において重症化リスクが増大することが報告されています。

 

③基礎疾患のある子どもへのワクチン接種により、COVID-19の重症化を防ぐことが期待されます。(ワクチン接種を考慮した方がよい基礎疾患とその状態についてはこちらを参照

 

④基礎疾患を有する子どもへのワクチン接種については、本人の健康状況をよく把握している主治医と養育者との間で、接種後の体調管理等を事前に相談することが望ましいと考えます。

 

以下は私見を交えてのまとめです。

現状小児のコロナ患者が重症化する例はかなり少ないと思われるので、ワクチンを接種しないという養育者の選択を否定する物ではありません。

 

ただし、小児がコロナに罹患することで、同居されている乳幼児、高齢者、基礎疾患がある方などへの影響を心配される場合、保護者の方の仕事の関係で、出来るだけ新型コロナにかかるリスクを減らしたいと思われる場合には、接種するメリットがあると思われます。

 

 

要するに、健康な子どもへのワクチン接種には、メリット(発症予防等)とデメリット(副反応等)を本人と養育者が十分理解し、十分に相談の上で接種をするかどうかを決めて頂くのがよいと思われます。

子宮頸がんワクチンの疑問に答えます

公開日:2021年10月10日(日)

子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)が小学校6年生~高校1年生の女の子に対して定期接種になっていて、公費(無料)で接種を受けられることをご存じですか?

 

実は2013年から定期接種となっていていたのですが、一時期、接種後の体の痛みなどを訴えるケースが出たため、その後積極的に勧奨しない(お勧めしない)という、あいまいな立場のワクチンになっていました。

 

その後の検討で、接種と無関係に原因不明の痛みを訴えるケースが一定数あることから、ワクチンと副反応の因果関係は否定されました。しかし、一度信頼を失ったHPVワクチンの接種は進まないままになっていました。

 

世界に目を向けると、HPVワクチンは世界100か国以上で導入されています。また、昨年発表されたカロリンスカ研究所(ノーベル賞で有名ですね)の論文では、接種を行った女性の場合、子宮頸がん発症のリスクが63%低下したことが報告されています。日本ではワクチンをうたないまま10年近くが経過したため、この間に先進国では子宮頸がんの罹患率、死亡率ともに減っているのに、日本では増加しているという結果もでています。

 

子宮頸がんの罹患率は20代後半にピークになり、40歳前後までが高いことが知られています。結婚、妊娠、出産、子育てをする年齢の女性に多いがんなのです。しかし、ワクチンによって予防できる数少ないがんであることを強調しておきたいと思います。

 

HPVワクチン接種後の副反応として重篤な副反応が起こる割合は低く、厚生労働省のデータでは2,000人のうち1人という割合です。ただ、副反応で苦しんでいる方がいることや、リスクがゼロではないことも事実です。しかし、ワクチンを打って副反応が起きるリスクよりも、打つことで命に関わる病気を予防できるメリットの方がはるかに大きいといえます。

 

産婦人科学会も小児科学会も、科学的な根拠に基づいて接種をおすすめしていますが、それでも接種に関する心配があるようでしたら、遠慮なくご相談いただくのがよいと思います。

便秘について 最終回

公開日:2021年10月03日(日)

さて、子供の便秘についてのブログも今回が最後です。

 

初めてこのブログに来られた方は、ここから読んでいただいてもけっこうです。今回は過去5回分のまとめになります。

 

 

まず、便秘治療の3大原則は以下のことになります。

  便秘治療の最初にやることは、おしりをフタしている便塞栓(硬い便の塊)があるときは、便塞栓を除去してから、薬、食事、生活改善などの他の治療を開始する。

  おしりのフタが外れたら、そのままにしておくこと。また硬い便でおしりにフタができないようにする。

  おしりにおりてきたうんちは、我慢しないで出し切る習慣を身に付ける。

 

実際の診療の場面でよく陥る間違いもあげておきます。

 

便塞栓の除去では、浣腸を1回して便が出たら、それでOKと思ってしまう。 → 実際には、まだ腸の中に便がたまっていることが多いです。

→ 内服を開始しても、硬い便が出るときは、また浣腸が必要です。

 

内服薬を途中でやめてしまう。

→ 内服でいい便が出るようになったら、それを継続しましょう。

→ 毎日排便があっても、硬い便が出ているようなら、まだ便秘です。

→ 便通の経過を報告して、薬をやめる時期を一緒に考えましょう。

 

排便は本人にまかせっきり

→ 年齢により、排便のメカニズムは異なります。年齢に応じた排便習慣があり、適切な便の硬さになっているか確認しましょう

→ 排便イヤイヤ期(排便恐怖や遊びに夢中、パンツ移行期など)は誰にもあります。少しずつでも出来るようになったことをほめて、生活習慣として関わってあげて下さい。

 

今回の学会のセミナーを通して、便秘の治療は私自身が思う以上に長期戦であることを再認識しました。でも、便秘を正しく認識して、治療を継続しようという気持ちと、正しい治療を組み合わせることで、便秘による苦痛や“排便恐怖”からお子さんを解放してあげることが出来ます。

 

排便について気になることがあるようでしたら、まずはご相談いただけたらと思います。

 

便秘についてはこれでおしまいです。

お子さんの毎日が、「すっきりうんこで今日もニコニコ」になりますように。

便秘について その5

公開日:2021年09月19日(日)

今回は便秘についての5回目、治療のゴールについてです。

 

便秘の治療の流れをもう一度整理しておきましょう。

第一段階 おしりをフタしている便の除去(便塞栓の除去)

第二段階 苦痛なく排便できるようにする(薬で補助)

第三段階 ため込まない排便習慣を確立する(薬で補助)

第四段階 服薬中止

 

さて、便秘の治療にかかわっていると、薬についてよくお聞きする質問に以下のようなものがあります。

 

  便が出たら薬はやめていいですか?

  いつまで飲み続けるのですか?

  薬はくせになりませんか?

 

  については、くどいようですが、1回排便があっても慢性の便秘の場合、まだ直腸内に便がたまっていることがあります。また、おしりをフタしていた便を出しても(便塞栓の除去)をしても、それは第一段階をクリアしただけです。続けて生活改善(生活習慣、食習慣、排便習慣)が身につくまで、薬で便秘にもどらないように補助し、本人の“排便恐怖”を解消していかなければなりません。

 

第一段階の便塞栓の除去は、浣腸によって除去すること自体は比較的短期間で達成できます。

 

  便塞栓が取れたら、うんちの硬さ、回数、量を指標にしながら、生活改善(生活習慣、食習慣、排便習慣)にとりくみます。この時に薬で苦痛のない排便を補助し、第三段階の排便習慣が確立するまでは飲み続けなければなりません。

 

第二~三段階でお薬を利用するわけですが、便秘治療のガイドラインでは、「通常6~24か月を必要とする。」という記載があります。さらに、お薬をやめるときも、時間をかけて徐々に減量した方がいいということになっています。

 

  薬についていうと、中には習慣性のある薬もありますが、それよりも便秘がクセになり、便意を感じにくくなって、直腸に便がたまったままの状態が続くことの方が問題であるといえます。早く薬をやめたいというのであれば、便が出ても出なくても積極的にトイレトレーニングをしてみましょう。便意を感じやすくなると、早く薬をやめられるようになります。

 

 

今回の内容から薬を利用する期間は「思ったほど短期間ではない」ということをご理解いただけたでしょうか?便秘の治療は、出たらよい、出せればよいというような、単純なことではないのですね。

 

今回は以上です。次回は便秘の最終回、まとめになります。

便秘について その4

公開日:2021年09月12日(日)

便秘についてその4です

 

さて、便秘の治療では、

  一旦固くなってたまっている便を浣腸などで除去して、空っぽにする。

  そのあと規則正しい生活習慣、バランスの取れた食習慣などで、排便習慣の確立を身に着けるようすること。

  内服薬はこの習慣が確立するまでの補助である。

ということを書きました。

 

 

排便習慣が確立するということは、「普段は直腸が空っぽで、直腸にうんちがおりてきたら排便して、また空っぽにする。」といことが出来るようになることを言います。繰り返しになりますが毎日排便があっても、直腸にたまった便が少量ずつ出ているだけで、空っぽになっていないようなら、まだダメなのです。

 

 

食事については、水分量や繊維質の食品などを摂取した方がよさそうですが、便秘と唯一関連があったのは食事中の脂肪の割合で、これが高い場合は便秘になりやすい傾向が認められたそうです。つまり便秘であっても、普通にバランスの取れた食品の摂取をおこなっていればそれでよいということの様です。

 

 

便塞栓の除去については、現状では浣腸が唯一の治療方法になります。方法としてはグリセリン液を用いた浣腸を1日1回、3~6日間継続することが推奨されています。

 

 

その後、排便習慣が確立するまでお薬を使うわけですが、従来のお薬の中には、腸管を刺激して便意を出すものがあります。このような薬を使う場合は、便塞栓を完全に取っておかないと、便意を催しても腹痛が起こるだけで、排便の恐怖心のみを残すことになりかねません。

最近になって、腸管への刺激作用が少ないお薬も出てきました。ただし、刺激作用が少ないということは、便意を自覚しにくいということが弱点になります。そこで、積極的に排便を促してあげる働きかけが重要になります。(トイレトレーニングのできる年齢以降)

 

具体的には

便意がなくても排便がなかった日は、夜にトイレで排便努力してみる

朝晩の食後にはトイレに行く時間を作って、排便努力してみる

ということです。

 

 

ただし、トイレトレーニングには正しい排便姿勢があります。

どういうことかというと、足は床について、踏ん張れるようにしてあげることが大切です。一般の便器に補助便座を置いて座らせる場合は、足台も置いてあげてほしいのです。また、いきむときには少し前かがみになることが必要で、前から手をつないであげたり、ハンドル付きの便座やオマルを利用するのがいいと思います。

そして子どもの努力をほめてあげる声かけをしてあげてください。

 

慢性便秘のお子さんの場合、トイレトレーニングは遅れがちになりますが、治療の一環としては非常重要で、これをきっかけによくなることがあります。

 

今回はここまでです。

便秘について その3

公開日:2021年09月05日(日)

少し秋めいた気配が感じられるようになってきました。さて、小児の便秘についての第3回です。今回は、便秘で悩むお子さんや、親のよくある気持ちについて書いてみます。

 

 

まず、親御さんの声

 (学会で紹介されていた内容)

  便秘はしつけの問題ではないかといわれた

  相談できる相手がいない

  ついつい子供を叱ってしまう

  かかりつけの小児科で相談すると浣腸だけでおしまいになった

(ここから下は、私の経験から)

  排便で苦痛があったり、おしりが切れたりするのがかわいそう

  内服を勧められたが、結局うまくいかなくてあきらめた

  薬に頼るとクセになって、薬をやめられなくなるのではないか心配

 

 

少し大きい子どもさんの気持ち

 (学会で紹介されていた内容)

  まわりから臭いといわれる

  授業中にトイレに行きたいといえない

  はずかしい

 (ここから下は、私の経験から)

  トイレトレーニングが嫌

  いつも決まった場所、慣れた場所で排便したい

  もよおしても、排便が嫌なのでがまんしてしまう

  浣腸や、診察の時にものすごく怖い経験をした

 (こんなこともあるのかと納得した話)

  水洗トイレの音が怖い

  トイレの跳ね返りの水がくっついたことがあって嫌になった

 

 

子どもさんならではの気持ちもあるのですね

 

 

あるあるだった?でしょうか??

新型コロナウイルスワクチンその3

公開日:2021年08月15日(日)

 ・健康な子どもへのワクチン接種

 

 

接種によるメリット(感染拡大予防等)とデメリット(副反応 等)を本人と養育者が十分理解し、接種前・中・後にきめ細やかな対応が必要です。

 

日本小児科学会では、12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種は意義があると考えています。新型コロナウイルス感染予防対策の影響で子どもたちの生活は様々な制限を受け、子どもたちの心身の健康に大きな影響を与え続けています。小児患者の多くは軽症ですが、まれながら重症化することがありますし、同居する高齢者の方がいる場合には感染を広げる可能性もあるからです。

 

参考サイト 「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」に関するQA

うちの子ども(12歳以上)は健康ですが、ワクチンを受ける意義はあるのでしょうか。

「2)健康な子どもへの接種」の冒頭には「12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種は意義がある」と記載されていますが、後半にはワクチン接種後の発熱や接種部位の疼痛などの副反応出現頻度が比較的高いこと、若年男性におけるワクチン接種後の心筋炎の発症が報告されていると記載されています。こうした状況であっても学会として接種は意義があると考えているのでしょうか。

 

すでに書いたように、国外での小児を対象としたワクチン接種経験等では、接種後の発熱や接種部位の疼痛等の副反応出現頻度が比較的高いことが報告されています。そこで、子どもへのワクチン接種は、まず、子どもに接する成人への接種を充実したうえで慎重に実施されることが望ましく、接種にあたってはメリットとデメリットを本人と養育者が十分に理解していること、接種前・中・後におけるきめ細かな対応を行うことが前提になります。

 

参考サイト 「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」に関するQA

予防接種の前、中、後にきめ細かな対応が必要ということですが、具体的にはどのようなことでしょうか。